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古事記の「三種の神器」は実在する!

平成から令和へ、元号が変わりましたね。普段はテレビを見ない私も、平成天皇の退位の儀は見逃せまいとテレビにかじりついていたのですが、そこで伝説のアレを発見してテンションがただ上がりになりました。

そう。それは、三種の神器!古事記に出てくるあの、三種の神器!

「三種の神器」とは

「三種の神器」とは歴代の天皇に伝わる宝物で、皇位の継承とともに次期天皇へ受け継がれるものです。今回の儀式で使われていたのは、八尺瓊勾玉(ヤサカニノマガタマ)、草薙剣(クサナギノツルギ)という2つの神器で、残るひとつは八咫鏡(ヤタノカガミ)というものです。

古事記の「三種の神器」

素戔嗚尊(スサノオノミコト)の暴虐無人さを嘆き、岩戸隠れしてしまった天照大御神(アマテラスオオミカミ)。太陽神が隠れたことで世界は闇に包まれ、困り果てた八百万の神々は思金神を筆頭に策を練るのですが、その時に八咫鏡八尺瓊勾玉が作られました。

天宇受賣命(アメノウズメ)が裸で踊り八百万の神が大笑いすると、騒ぎを訝しんだアマテラスが岩戸を少しだけ開け、なぜ大笑いしているのか問います。すると「あなたよりも尊い神が現れたので喜んでいたのです」と、八咫鏡を差し出されます。アマテラスは鏡に映った自分をよく見ようと体を少し出したところ、天手力男神(アメノタヂカラオ)に引っ張り出されたのでした。

また、草薙剣は素戔嗚尊が八つの首と八つの尾をもつ大蛇・八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治した際、その体内(尾)から見つかったもので、後に天照大御神に献上されます。倭建命(ヤマトタケルノミコト)が東征した際には、叔母・倭比売命(ヤマトヒメノミコト)から託されたこの剣を使って、難を逃れました。

三種の神器は天孫降臨の際に、天照大御神から瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)に捧げられ(天孫降臨とは、天照大御神の孫である瓊瓊杵尊が地上の国を治めるため、天上より下ったこと)、瓊瓊杵尊のひ孫で初代天皇とされる神武天皇の手により宮中に安置されることになりました。

三種の神器はどこにある?

八尺瓊勾玉と草薙剣の二つをあわせて「剣璽(けんじ)」と呼び、天皇の位と一体のものとされています(だから今回の儀式でも用いられたんですね)。この二つは現在、御所の「剣璽の間」に置かれています。ただしこちらに置かれている草薙剣は形代(分身)。本体は愛知県の熱田神宮にあります。八咫鏡は天照大御神の御魂代として本体が伊勢神宮に、形代は皇居の宮中三殿にある「賢所(かしこどころ)」に祀られています。

三種の神器のミステリー

三種の神器は今回のような代替わりの際だけでなく、毎年11月23日に行われる宮中祭祀の新嘗祭(にいなめさい)で使われています。でもこの三種の神器、中身を見ることはできません。なんと、天皇陛下ですら見ることを許されていないのです。なので、どんな色でどんな形をしているか、全てが謎に包まれているのです。

ファンタジー色の強い古事記に登場するだけで伝説の神器(存在もファンタジー)っぽく思えてしまうのですが、実在するなんてびっくりしますよね。しかも、日本最古の歴史書とも言われる古事記に登場するほど古から存在するのに、誰も見たことがないなんて物凄いミステリーじゃないですか?知的好奇心を刺激されますよ。「令和」の言葉の由来となった万葉集もいいですが、ぜひ古事記にも興味を持っていただきたい!と思います。