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ピアノを弾く子は賢いのか?

習い事ランキングで、ピアノに陰りが見えているそうです。

私が子どもの頃はクラスの女子はほぼ全員ピアノを習っていましたが、時代の流れなのでしょうか?近頃は親も子も忙しく、また、習い事の選択肢もたくさんあるので、安くはない楽器の購入と家庭学習、親のサポートが必要なピアノにはなかなか手が出しにくいのも当然なのかもしれません。

でもね…こんなことを言うと、ピアノを弾いてきた人間だからと思われるかもしれませんが、それでもやっぱり、習い事にはピアノを選んでほしいと思うのです。

ピアノを習わせたい理由

ピアノを習わせたほうがいい、という人が必ず言うのが「ピアノを習うと賢くなる」というお話。本当に?それなら塾に行かせた方が…なんて思うかもしれません。しかし私のところに習いにきてる生徒さんたちを参考にすると、(音楽高校に進学される方を除いて)北野、四條畷、大手前などを筆頭に府下でもレベルの高い高校に志望される方がほとんど。あまり勉強ばかりしたくないから、部活やピアノを頑張りたいからと、少しランクを落とされる方もいらっしゃいますが、それでもほぼ全員が偏差値60以上の高校に行かれています。

賢さとは?

左脳はいわゆる「論理脳」で、読み書き計算、論理的思考を司る一方、右脳は図形やイメージの認識や感覚を司ります。一般的に「芸術脳」と呼ばれるのが右脳で、直感も右脳の働きです。賢さとは一見、左脳の役割に秀でたことを指すように思いますが、左脳と右脳がうまく連携して脳全体が活性化することが大事。いちいち考えなくても、経験則から反射的に答えが導き出せれば効率が良いですからね。

ピアノを習うと“脳”が変わる

さて、では「ピアノを習うと賢くなる」とは一体どう言うことでしょうか。ピアノは芸術だから右脳が良くなる?それももちろんありますが、それだけではなくて、脳全体が変わるのです。

ひと言で「ピアノを弾く」と言いますが、実は脳の中では次のようなことが起こっています。

  1. 楽譜を読む
  2. 脳が情報を理解して、的確に身体へ指令を出す
  3. 指や足・体が動いて音を鳴らす
  4. 聴こえる音が正しいか、また音色や響きまでイメージと合っているかを確認する

これらは一瞬で行われ、更に音楽は次々と進んでいきますので、この作業が連続的に起こっていきます。また、楽譜を読むのは左脳(言語野)、音楽からイメージを膨らませて演奏するのは右脳が使われ、更に暗譜(楽譜を覚えて演奏すること)をする事で海馬(前頭葉)を鍛えるなど、ピアノを弾くという行為が脳全体を使っているのが分かります。

このように脳全体を活性化し続けると、どうなるか。なんと、左右の脳を繋ぐ脳梁呼ばれる神経束が約5太くなり、情報が活発に行き来できるようになるのです。脳梁を通路だと思ってください。5倍の広さの通路では、人も荷物も行き来がしやすいでしょう?それと同じように、左右の脳の情報が瞬時に行き来できれば、問題を処理するスピードも上がります。それがピアノに留まらずお勉強の分野でも発揮されれば、当然成績も上がりますよね。なので、ピアノを習う子は賢いのです。

幼少期を逃してはいけない

ただしこの脳の変化は、大人になってからピアノを習っても起こりません。脳は6歳までに9割が出来上がり、12歳までにほぼ完成するからです。ちなみに、某有名音楽教室が謳っているように、感性が育つのは3歳、音感が育つのは4〜6歳です。なので、3歳からはリトミック、4歳から音感教育としてピアノを始めるのがベストだと私は考えています。

昔から「習い事にはピアノ」と言われていた通り、脳の発達を促すのにはピアノが最適です。学習塾などで学力をつけるのももちろん必要ですが、地頭を鍛えるにはやはりピアノ。

新学期が始まって1ヶ月、そろそろ学校生活も慣れてきたところかと思いますので、お子様の習い事としてピアノを始めてみてはいかがでしょうか?