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本を読むことは音楽人生をも豊かにする

コロナウイルスの蔓延により自粛を余儀なくされていますが、この機会に読書しようかな?なんて声がチラホラ。Kindle Unlimitedなんかはお手軽に始められますよ。月額980円ですが、1ヶ月は無料で使うこともできます(でもほったらかすと2ヶ月目以降は正規料金がかかるので注意)。時々3ヶ月199円で読める、なんて企画もやってます3ヶ月199円って文庫本1冊にも満たないような値段だし、このキャンペーンが開催されている時は、即登録すべきだと思います。

ちなみに私は登録→抹消→登録の繰り返しをしています。読みたい本がunlimitedに出ていれば登録して、他の本もまとめて読みあさっちゃいますが、飽きればやめる…という感じ。

みなさんは普段、本を読みますか?

Kindle Unlimitedの欠点は読める本が限られているところなんですよね。やはり対象作品はそんなに多くないですし、新刊なんかはまずないですし。でも、手軽で手頃だからこそ「本を読む習慣」はつけられると思うんです。私は時期によりますが、読むときは1〜2日で1冊読んじゃいます。でも昔は、全く読みませんでした。大学生になって、音楽棟の近くにあった大学図書館へふらふらと寄るようになり、そこで1冊の文庫本に出会いました。

それが、小川洋子さんの「薬指の標本」でした。

流れるようなリズムの文章、紡がれる言葉の音色の美しさ、登場人物それぞれがもつ強烈なフェチズム。永遠に流れる時の一部分を切り取ったかのような物語構成、運命には逆らえないと言わんばかりの世界観。

まさしくそれは音楽でした。まるでドビュッシーを聴いているかのような感覚に、衝撃が走ったのです。

それからというもの、図書館にあった小川洋子さんの作品を全て読み、ミステリーも面白そう、と手に取った綾辻行人さんにハマり(これも蔵書作品は全て読んだ)、読書好きの友人の勧めで島田荘司さん、有栖川有栖さんなど、数ヶ月のうちに読み切ってました。

読書を通して広がる人間関係

それからの私は息抜きに小説を読み、音楽に関する文献も読みあさり、読書が私の日常となっていきました。

そして就職し、ふとしたきっかけで行き始めた「読書会」というイベント。言うならば大人のサークルのようなところなのですが、そこにはシステムエンジニア、教員、ライター、カウンセラーなど、今までに出会ったことのない職種、そして個性的なキャラクターの人々が集っていました。音楽一筋に育った私にとって、それはとても新鮮で面白く、みるみるうちに彼らと仲良くなりました。その友人関係は今も続いています。

読書がなければ繋がらなかったこのご縁。世界をたくさんに広げてくれるきっかけとなった「薬指の標本」は、今も私の一番大事な本です。