カラヤン・シネマ・クラシックス
2018年に生誕110周年を迎えた世界的指揮者、ヘルベルト・フォン・カラヤンが生前に収録したコンサートを、ドルビーアトモスの技術によって、映画館で高音質で楽しめるこの企画。
https://spice.eplus.jp/articles/213844
今回は第四弾で、『感情の波』と銘打ち、20世紀末に活躍した作曲家の名作を扱っています。演奏はもちろん、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団。プログラムが全て好みど真ん中の曲だったので、待ちに待った初日に意気込んで行って来ました!
ブルックナー 交響曲第9番
(1983 年収録 ベルリン)
もうね、指揮台に立つ姿の、なんと神々しいことか!!!震えました。涙でそうでした。
カラヤンの顔が映ることが多いんですけど、なんかね、眉間にシワが寄るとこちらまで感情が高ぶってくるし、表情がゆるむと「ホッとしていいのね!」と赦された気分になるし、もう最後のほうなんか、
「焼き払え!なぎ払え!」
みたいに見えてくるわけですよ。そしてもちろん、ベルリンフィルだけあってソロも安心感があるのですが、それもまるで神の采配のように、人ならざるものが支配しているようにも感じるのです。
ブラスがくっきりキマるたびゾクゾクが止まらないし、音楽が上り詰めていくともう、心が震えまくって…大変でした(笑)
ドビュッシー 交響詩「海」
(1985 年収録ベルリン)
私の好みからいくと少し華やかすぎて、細かいところが綺麗にハマりすぎて。写真で、フォーカスして背景がぼやけてる感じ?あぁいうタイプの立体感で音の層が構成されるイメージの曲だったんですけど。
あとね、ソロの時や、旋律や目立つフレーズを弾いてる時にに、それを弾いてる楽器だけの映像に切り替わるんですよね。トランペットのどアップとか、フルート&ピッコロ軍団とか映ったかと思うと、パッとカラヤン越しのストリングスになったり(しかも背景のストリングスちょっとぼやけてるw)。
短いスパンでパンパン移り変わるとこもあって(そこもちゃんと音楽に合わせて切り替わっていくのはいいんですけど)、「いちいちうっとおしいわ!!!」と思いました(笑)
しかも後ろからライトで照らした映像なんですよね。あれって別撮りなのかな?演出としては面白いんですが、音に集中しづらかったです(笑)
ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」
(1985 年収録ベルリン)
冒頭のフルートって、音域が低くて尺八っぽいなぁ。ドビュッシーはパリ万博で出会った、錦鯉が描かれた漆器盆に触発されて《金色の魚(映像第二集)》を作曲したくらいだからもしかして…と一瞬思ったけど、まぁ牧神やからなぁ。(すみませんひとりごと)
ラヴェル 『ダフニスとクロエ』第2組曲
(1985 年収録 ベルリン)
ラヴェルのオーケストレーションはやっぱり好きだなぁ。ホールトーンも、他の作曲家に比べてすごく美しく響き合うような気がします。配置と楽器の組み合わせでしょうか。
ダフニスとクロエはベルリンフィルと“合う”音色で、ダイナミックレンジの広さとか高揚感とか、来て欲しいとこで「キターーーー!!!!」って感じがやはり、とても気持ちいいです。
最後に向かって盛り上がっていくのと同時に気持ちも昂ぶってきて、思わず拍手しちゃいましたからね。ブラボー言っちゃうおじさんの気持ちわかる…やっぱラストはダブクロでよかった〜
上映は3日間だけ!
公開は2月22〜24日までです。TOHOシネマズで上映されてますが、関西では2ヶ所のみで、しかも各会場1日1回(梅田9:30〜、くずは13:30〜)しかやってないのでお気をつけて。急遽行っても満席にはなってないと思いますので、ぜひ行ってみてくださいね(今日も7〜8人しかいなかった)。
今回行くのが難しい方には朗報。4月5〜7日に第五弾「人生の旋律」が上映されます。こちらはベルリンフィルでブラームスの2番と、ウィーンフィルでチャイコフスキーの悲愴。
ちなみに上映時間は今回も、3日前くらいにやっとサイトに載ったので、どうしても行きたい方は空けておいた方が無難かも。梅田は毎回午前のような気がしますが。私はがっつり仕事で行けなさそうなので、もし行かれた方はぜひご一報くださいね!!!
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