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プレイヤーでこんなにも違う!?世界二大オケ

これまで、シチュエーションや気分別にオススメな楽曲をご紹介してきましたが、クラシックの聴き方としてもうひとつオススメなのが、プレイヤー(演奏者)で選ぶということ。

ポピュラーだと歌手が持ち歌を歌うことがほとんどですが、クラシックの場合は過去に作曲された作品を演奏することが多いので、1つの曲を色んなプレイヤーで聴き比べるという楽しみ方ができるのです。

同じ楽器でも演奏者が違えば、テンポや音色、楽曲に対する解釈も全然違います。それぞれの個性を味わいつつ、お気に入りの演奏者を見つける…というのもまた、クラシックならではの楽しみ方ですね。

オーケストラには個性がある

個性の違いでよく引き合いに出されるのが、ウィーンフィルとベルリンフィル。双方とも名実ともに世界トップのオーケストラですが、音楽性だけでなくポリシーも対照的なんですよ。

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

1933年以降常任指揮者を置かず、プログラムによって指揮者やソリストを招聘。

楽器はウィンナ・ホルン、ウィンナ・トランペットなどウィーン独自の伝統的な楽器を用い、ウィーンにゆかりのあるドイツ・オーストリアの音楽を得意とする。

洗練された音楽で、ウィーンフィルにしか出せないその独自の音色は“ビロードのよう”と評される。主にウィーン国立音楽大学出身者で構成され、1990年代まではオーストリアドイツ人(または旧ハプスブルク帝国支配地域出身の男性にほぼ限定していたが、1997年以降は徐々に女性団員も増えている。

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

世界スタープレイヤーを集めたエリート集団で、国際コンクール優勝者やソリストとして現役で活躍するメンバーも多数在籍している。国籍も様々で、現在、第1コンサートマスターを務めるのは樫本大進氏。

レパートリーは多岐に渡り、狂いなくハマる打点やハーモニーなど、計算し尽くされた華やかなサウンドが特徴。

メンバー自らが選任した芸術監督(フルトヴェングラー、カラヤンと言えばクラシックに精通していなくても聞いたことがある方も多いはず)を置き、指揮者とのコンビで人気を博してきた歴史がある。

そんな二大オケが2019年、日本にやってくる!

伝統を重んじるウィーンフィル、革新を続けるベルリンフィル。そんな相反する二大オケですが、なんと今年は揃って11月に来日します!時期的にも聴き比べのチャンスです。

ウィーンフィル公演情報はこちら

ベルリンフィル公演情報はこちら

このランクのオーケストラを日本で聴くとなるとかなりの高額にはなるのですが…それでもやはり聴いた時の衝撃は凄くて。私が初めて「鳥肌が立つ」「涙が溢れてくる」という経験をしたのもベルリンフィルでした。

まずはCDの聴き比べでもOK

コンサートはちょっと敷居が高いな…と感じられる方は是非、CDを聴き比べてみてください。選曲は好きなものでOKですが、超有名なベートヴェンの「運命」(交響曲第5番)でしたらクラシックに馴染みのない方も聴きやすいですし、冒頭部分だけでもサウンドの違いがはっきり分かりますのでおススメです。

相反するけど意外に仲良し?

このように音楽性もポリシーも対照的で世界最高峰と並び称されれば、お互い敵対視して激しく火花を散らしているのでは?と邪推してしまいますが、2007年、両オーケストラのメンバーを中心とした「フィルハーモニクス」というアンサンブルが結成されました。対照的なオケではありますが、やはりそこはトッププレイヤー達。お互いライバルとして尊敬し合っているのが伺えますね。

そしてこのアンサンブルが面白いのは、普段彼らが所属しているオーケストラでは聴くことのないジャズやラテンポップスなど様々なジャンルの音楽も聴かせてくれるところ。普段クラシックに馴染みのない方にとっても、トッププレイヤーの演奏をより身近に感じられるのではないでしょうか?

こちらのフィルハーモニクスも併せて、是非聴いてみて下さいね!